ウルトラライト(UL)とは
ULは軽量で安全な登山スタイルを取り入れた登山スタイル。
国によって環境や規制が大きく異なるので技術的な定義はないものの一般的に水、食料、燃料、テント装備など全て入れて10kg未満であればULとすることが多い。
ULを始めようと思ったきっかけ
きっかけはZEROGRAMのZERO1 Pathfinder Tentを購入してフィールドで使った時に圧倒的軽さに感動したことがきっかけだった。
そこから徐々に軽量化を考え始め、ヘトヘトになっていたテント泊が楽に登れるようになった事に気づき装備も変えたりして最終的には7kg前後でテント泊ができ5kg前後で小屋泊、日帰りができるようになった。
その時、ふと気づいたのがいつもより登山を楽しめるようになっており周りの景色や自然に目を向けて感じる時間を楽しめている事だった。
重くてヘトヘトになる登山はエキサイティングでも続けていくと激しい体力の消耗で逆にリスクの高い山行をしていると感じた。
この記事では軽量化について記載する事が殆どだが、軽量化が本質ではない事を最後に触れている。
16kgで北アルプスを縦走した時
今思えばよくこれで行ったなと思います…
ULを始めるためにしたこと
軽くするといっても自然の中に身を投じるわけなので、必要な物を犠牲にしてリスクを高くしてはいけない。
特にファストエイドキットや水、食料など登山や安全の本質を損なってはいけないことを注意したい。
食事
費用はかかるが積極的に山小屋を利用することで軽量化が可能で、テント泊の場合はドライフード中心にすることで水と沸騰させるための簡易的なストーブでよくなる。
また行動食は3食しっかり取る事を前提に自分好みの食べやすい物を選ぶ方が食が進むのでオススメ。

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水
こちらも小屋があるのであえれば1リットル(500ml * 2)以内に抑えて、それ以上は小屋で調達したり水場で汲む。
もちろん体質や気候によっては1リットルでは足りないケースもあるので臨機応変に対応する必要がある。
ポカリ的な物がいい場合は500ml用の粉末を持っていってその場で作ったりする。
夏場は水場が使える場合が多いので事前に情報を収集して水場を積極利用します。
何度も書いてるけど川、沢の水は飲んではいけない

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ペットボトルにつける濾過器などもあるのでそれらを使うと比較的安全に飲用できる。
テント
テントは非常に重たい装備となるため軽量化を慎重に選択したい要素の1つである。
稜線上のテント場は風が強く、3000mを超えても虫は普通にいるため虫が入ってこない程度の気密性は必要だと思われる。
ツエルトをテント代わりにする人も多くいるが、気象条件と虫などの影響を考慮して選んでほしい。
自立式は長いポールがあるためポール自体の重さと、ポールが触れるところは生地の強度を上げる必要があり生地の厚さで1キロを超えてしまう。
筆者が使っているのはLOCUS GEAR Khufu HB
だ。
Khufu HBはトレッキングポール1本で建てることができ、インナーはメッシュでフライシートはシルナイロンでできており強度もさることながら非常に軽量だ。
非自立式のためZERO1 Pathfinder Tentと同じく岩場でも設営は苦労すると思ったが、固定できる箇所が多いため思ったほど苦労はしなかった。これが決め手になった。
後は2人まで入れる広さがあり、天井は座っても頭が当たることがないので居住性も高い。
後はシェルター(フライシートに該当する部分)だけを使うことも可能なので、ツエルト代わりにもなる。
シュラフ
ULになると化繊ダウンは大きさと重さの観点から不向きとなるので、化繊ではないダウンを利用する。
マイクロファイバー素材が生まれ
軽量、温かい、撥水性、洗えるというこれまでの羽毛ダウンよりも高いパフォーマンスの製品がでてきた。
ダウンは雨や結露などで濡れると大幅に保温性が下がるため濡れないための対策が必須でその分重量も増えていたが、プリマロフトは撥水性があり防水性の生地に入れれば雨の中でも寝れるとうたう商品まででてきている。

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筆者はISUKA タトパニXの使い勝手がいいので厳冬期以外はタトパニXを使っていた。
ISUKAは足元にダウンが多く入ってるので足が冷えにくい構造になっているのもいい。
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このシュラフだと5度を下回ると寒さを感じるのでレインウェアなどを着込むが、SOLのエマージェンシーブランケットがあればほぼ乗り越えられる。
この辺りは個人差が大きいので自分自身がどこまで快適性を求めるか、耐えられるかに左右される。

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テントマット
マットレスを使っていたが山と道のMinimalist Padに変更した。
コンフィライトマットレスはTHERMARESTよりも暖かくて、クッションもあるので重宝していたが660gと非常に重たい。

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Minimalist Padはロールしてザックの外側につけることで容量の少ないザックでも運べる。
暖かさはコンフィライトマットレスよりも落ちるもののかなり暖かく十分だ。ただ薄いので寝心地はよくない、
鍋とストーブ
鍋とストーブの組み合わせは調理には重要になる。
軽量化に努める場合はドライフード中心になるのでお湯さえ沸かさえればいい。
そのためアルコールストーブ+チタン鍋という選択が最も軽い。
低山であったり食事メインの登山の場合はガスストーブ+アルミ鍋を持っていく。
この場合はガスの重さとドライフードではなくなるはずなので食料+調理器具の重さが1kg近くなる事が想定されるため、UL向きではない。

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ザック

ザックは装備の中でもベスト3ぐらいに入るほど重いのでザックの軽量化が重要になってくる。そのため必然的に容量が小さなザックになってくる。
使っているのはこのブログで何度も登場している山と道のMINI2だ。UL登山を行うハイカーの事を本当によく考えて作られておりほぼ完成形ではないかといつも思う。
60Lぐらいの大型ザックになるとザックだけで2kg近くなることもあるが、山と道は350gという驚異の軽さだ。
軽い分容量も少ないが、外付けできるネットやワイヤーが付いているので実際の容量は50Lほどになると思われる。
三脚
私は登山する時はカメラが手放せないので、泊まりなどで夜景や星を撮る時は三脚を持っていく。
普通の三脚だと1kgを超えてしまうのでアルミとプラスチックで軽量化された500gの三脚を使っている。
大きなレンズや重たいカメラをつか場合は向いていないが標準レンズやミラーレスなら十分だ。

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最終形態はこちら
詳しくはこちらの記事も参考にしてほしい。
こちらの装備で7.8kgまで軽量化できた。
持っていくのをやめた物
- ドライフード以外の食料
- トイレットペーパー
- コップ
- ハイドレーションシステム
- レインウェアの下(稜線上を歩く場合は持っていく)
- 着替え(泊数にもよるが上だけ持っていく)
- ダウンパンツ(小屋泊の場合は持っていく)
ドライフード以外の食料
味は落ちるが工夫すれば美味しいのと、山小屋も使うので非常食としても便利。
トイレットペーパー
アルコールペーパとかは持っていっているのでトイレに紙がない時はなんとかなる…!!
コップ
鍋で十分
ハイドレーションシステム
重さというよりも単純にハイドレーションの味が染み込んでまずいのと、汎用性が低いのでペットボトルの方が便利。
レインウェアの下
北アルプスの稜線上を歩くとかなると流石に持っていくが、低体温症のリスクが低い場合や天気予報も晴れの可能性が高い場合は置いていく。
レインウェアの下を着るほどの雨だと行動が困難だと思うのでテントやツエルトでビバークすると思われる。
着替え
一泊ぐらいであれば上だけ着替えて翌日温泉に直行!!
ダウンパンツ
こちらも汎用性の部分と大きさ、重さの観点で必須ではないので省いた。
ただ山小屋泊だと居心地がいいので持っていく。
俺的UL
装備をどこまで軽量化できるかは個人差が大きく、ULに向かない人もいると感じた。そしてULが必ずしも正ではないと思うことが大切だ。
極端なULによって登山の安全性を損なってしまうと本末転倒で、同時に極端に重いことで安全性を損ない、自然を楽しむ事ができなくなるのも本末転倒で
この間を自分自身で考えて思考するのがULの本質だと思う。
軽くなった装備でより早く、遠くに行けるようになると登山の幅も広がり楽しみも増えるのでもう少し勉強しながら自分にとってのULを目指したい。
決してULは万能ではない
ULは軽さを追求するが同時に妥協を選択する必要も多くある。
山小屋が少ない山域ではどうしても食料が多くなり、冬でアイゼンなどの登攀装備が必要な場所だとそもそも軽量化する事が困難な事が殆ど。
ULはある環境やシチュエーションに特化することでパフォーマンスを発揮しているのでオールラウンダーではない。
その事を忘れずに、登山も登山の中での食事や娯楽も楽しめたらいいと思う。