登山で使う時計とは
登山では時間を正確に把握する事が重要なのは言わずもがななのですが、スマートウォッチの登場で高機能化しGPS、心拍まで計測できるようになりました。
GPS付きを選ぶポイント
GPSは地図読みだけではできない、現在地を誤差数センチから数メートルという精度で知ることができ、これができるだけで安全性に大きなアドバンテージが付きます。
GPS付きを選ぶポイントはみちびきに対応しているかです。
みちびきは国産のGPSで国土の殆どが森である日本において、谷や山間部などで高い受信感度と精度という利点があります。
心拍付きを選ぶポイント
スマートウォッチの中には心拍付きが付いている物があります。
時計単体で心拍を計測できる物とリストバンドなどと連携する物などがありますが2018年移行ぐらいの製品に関してはどちらも十分な精度がでているものが殆どです。
心拍から得られる情報は多く、身心の情報まで推測することが可能で近年は心拍から登山中など活動中の負担やペース配分をする事も珍しくなくなってきました。
心拍付きを選ぶポイントはバッテリー持ちです。活動中は目まぐるしく心拍が変化するためセンサーの計測頻度も高くなりバッテリー消費が増えます。
活動後は充電することを前提にし、1回の活動を十分に計測できるかが重要になります。
比較
いくつか時計をピックアップして比較してみました。
GARMIN Instinct | AppleWatch | Suunto Core | G-SHOCK GW-M5610 | G-SQUAD GBD-H1000 | |
時計タイプ | スマートウォッチ | スマートウォッチ | デジタルウォッチ | デジタルウォッチ | スマートウォッチ |
バッテリー | 充電式 | 充電式 | 電池 | ソーラ | 充電式 |
最大利用時間(活動計利用時) | 最大35時間程度 | 最大7時間程度 | 12ヶ月から18ヶ月 | – | 14時間程度 |
方位(コンパス) | ○ | ○ | ○ | ☓ | ○ |
標高 | ○ | ☓(※) | ○ | ☓ | ○ |
気温 | ☓ | ☓ | ○ | ☓ | ○ |
GPS | ○ | ○ | ☓ | ☓ | ○ |
日の出、日の入り | ○ | ☓ | ○ | ☓ | ○ |
登山のアクティビティ計測 | 心拍、標高、GPS | 心拍、GPS | 標高 | ☓ | ☓(ランニングは可能) |
心拍計測 | ○ | ○ | ☓ | ☓ | ○ |
時計自動補正 | ○ | ○ | ☓ | ○ | ○ |
GARMIN Instinctの特徴
GARMIN Instinctは軽さ、バッテリー持ち、価格が優れています。
計測できるアクティビティもAppleWatchと遜色のない機能でアクティビティ毎にGPSの取得頻度や沿面速度など直線距離ではなく高低差を計測に入れる事もできるなどAppleWatch以上にアクティビティ毎のチューニングが可能です。
また活動計の非利用時は14日間というスマートウォッチでは驚異のバッテリー持ちも大きなメリットなため日常使いにも向いており、睡眠時の計測も可能で専用アプリがありアクティビティに関してはAppleWatch以上に高機能だと思います。
スマホのヘルスケアアプリとも連携でき、アップデートもマメに行われているので信頼性の高い時計です。
登山用のやアクティビティをメインとしたスマートウォッチがほしい方、初めてのスマートウォッチで登山にも日常にも使いたい方におすすめです。
AppleWatch
AppleWatchはスマートウォッチの中で圧倒的シェアとiPhoneとの高い親和性があります。
iPhoneを持ち出さなくてもAppleWatch単独での音楽の再生、電子決済、着信(セルラーモデルのみ)、が可能でまさにスマホを時計にした物になります。
計測できるアクティビティも豊富でランニング数種類、筋トレ数種類、ヨガ、水泳、トレッキングなど多岐にわたります。
スマホも同様ですがアプリを入れて機能を拡張していくため、標高を検知できる気圧センサーは付いているようなのですが気圧センサーを活用したアプリが現状登場していないようです。
様々なアクティビティを計測しつつ、iPhoneやMacを使っており日々の生活でも活用したい場合はAppleWatchがおすすめです。
Suunto Core
Suuntoの製品はどれもデザイン性が高く、シンプルな作りが特徴です。
Suunto Coreはボタン電池式でGPSや心拍などの計測機能は無いものの、気圧計による標高のログ機能が付いています。
GARMINの製品にも付いていますがストームアラート機能があり大きく気圧が変化するとアラートが鳴ります。
電池式は予備電池さえあれば復帰可能な事や十分な稼働時間が確保されており、長期に及ぶ行動でも充電器の持ち運びや電池切れの心配が不要な事が大きいです。
登山における最低限の機能だけでよい場合はSuunto Coreがおすすめです。
G-SHOCK GW-M5610
G-SHOCKの中でもスタンダードな時計ですが、G-SHOCKの名の通り丈夫さがウリとなっておりGW-M5610は電波時計とソーラが付いています。
ソーラは蛍光灯レベルの微弱な光源でも充電できるため、室内に数ヶ月置いていてもバッテリーが切れるという事はありません。
信頼のおける頑丈さが必要で、時間を見る以外の機能が不要な場合はオススメの時計となります。
G-SQUAD GBD-H1000
G-SQUAD GBD-H1000は2020年5月に発売された時計でソーラ充電、心拍、GPS機能が付いている時計となりアクティビティ向けのスマートウォッチとしてソーラ充電が付いている製品です。
ソーラ充電で給電できる電力は限られているので長時間かつ連続的なアクティビティの場合はUSBでの充電が必要になりますが、登山は週末だけのような方は十分な給電能力があります。
現在計測できるアクティビティはランニングのみですが、継続的に記録することで体の負担状態をモニタリングしオーバートレーニングを防止する機能であったり、登山に必要なGPS、方位、気圧、気温がついています。
普段はランニングなどのトレーニングをしており、登山としての機能もサブでほしい方にはオススメの時計です。